FineXⓇ(ファインクロス)の 開発背景/
透明導電フィルムとは?
FineX (ファインクロス) および FineX Pronounced Fine Cross ロゴは、パナソニック ホールディングス株式会社の商標または登録商標です。
I透明導電フィルムとは?
透明導電フィルムは、電気を通す機能を持ちながら、可視光を通す機能を併せ持っており、中でもITO (Indium Tin Oxide) はタッチパネルを始めとするディスプレイ向けの電極や、太陽電池用の電極など広い用途に利用されてきました。
IITOからメタルメッシュへ
一般的に数十Ω/sq.~数百Ω/sq.の抵抗値を有する
ITO (Indium Tin Oxide) において、
近年求められる低抵抗化の需要に対応するためには、
それ自体の厚膜化が必要ですが、透過率低下や
黄変 (色の変化) といった矛盾が生じます。
このような課題解決の方法として、
ITOの代替材料の開発と利用が推進されています。
パナソニックでは、ITOの代替として
メタルメッシュを開発してきました。

Iメタルメッシュ 従来エッチング工法
メタルメッシュの一般的なエッチング工法では、
低抵抗化 (メタル厚み) と細線化の両立が難しく、
低抵抗化による大型対応は実現できるものの
配線幅が大きくなることで透過率が不十分でした。
さらに、エッチング工法特有のメッシュ配線交点部の
メタル残りは外観特性劣化の要因にもなっていました。

Iメタルメッシュ パナソニックの独自ロールtoロール工法
パナソニックは業界初※ の独自ロールtoロール工法を用いて、両面配線の透明導電フィルム FineX (ファインクロス) を開発しました。
独自工法により、高い配線アスペクト比を実現し
低抵抗と高い透過率を両立した、透明導電フィルム
FineX (ファインクロス) を量産しています。
※: 2022年2月16日現在 当社調べ

Iメタルメッシュ 基本仕様比較
項目 | FineX パナソニックの独自工法メタルメッシュ |
従来エッチング工法 メタルメッシュ |
配線幅 |
2 um 以上 |
4 um 以上 |
透過率 |
89 %※1 |
87 %※1 |
開口率 |
96 % |
92 % |
シート抵抗 |
2 Ω/sq. |
2 Ω/sq. |
額縁配線 (L/S) |
8/8 um |
15/15 um |
基材 |
PET・PC |
PET・PC |
屈曲性 |
R2 mm以上※2 |
R2 mm以上※2 |
当社試作品での比較
※1:フィルム基材含む
※2:フィルム単体