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リレー関連情報

2025年11月06日

【PhotoMOS®通信】DIPパッケージなのに2種類の端子?標準P/C板端子とサーフェスマウント端子の違いを解説

DIPパッケージのPhotoMOSリレーには、標準P/C板端子とサーフェスマウント端子の2種類があります。両者の違いと選び方を解説します。

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パナソニック インダストリーで、信号制御用リレーのマーケティングを担当している片上です。
【PhotoMOS®通信】は、PhotoMOSリレーやシグナルリレーなどの信号制御用リレーの選定や、それらのリレーを活用した製品設計にお役立ちいただける情報をご紹介していきます。

※「PhotoMOS」「フォトモス」「PhotoMOSリレー」「フォトモスリレー」はパナソニックホールディングス (株) の商標です。

 

はじめに:DIPなのに端子形状が違う?

PhotoMOSリレーの選定中に、「DIPパッケージなのに端子の形が違う?」と戸惑ったことはありませんか?
実は、PhotoMOSリレーのDIPタイプには「標準P/C板端子」「サーフェスマウント端子」の2種類が存在します。

端子形状を見落としてしまうと、実装トラブルや選定ミスにつながる可能性も生じます。
本記事では、それぞれの違いと使い分けのポイントをわかりやすく解説します。



標準P/C板端子とサーフェスマウント端子の違い

DIPパッケージであっても、PhotoMOSリレーでは実装方法に応じて端子形状が異なります。
以下に、両者の主な違いをまとめました。

比較項目 標準P/C板端子 サーフェスマウント端子
実装方法 スルーホール(フロー実装) 表面実装(リフロー実装)
端子形状 長く伸びたピン状 短く、平ら
メリット 手作業にも対応しやすい 自動実装に対応、量産効率が高い
向いている用途 少量試作、手はんだ、修理対応が必要な製品 高密度実装、量産向けの製品

見た目は同じDIPパッケージでも、実装ラインや用途に応じて使い分ける必要があります


品番の違い・選定ミスを防ぐには?

「DIPパッケージ=P/C板端子」と思い込んで選定してしまい、いざ実装段階で「端子形状が違っていた!」というトラブルは少なくありません。

これを防ぐには、データシート当社ウェブサイトでご確認頂くことが重要です。

【例】
・AQY212GH
:P/C板端子(フロー実装)

dip4_th

・AQY212GHA:サーフェスマウント端子(リフロー実装)dip4_smd

サーフェスマウント端子のものは、品番の末尾付近に【A】がついています。逆に【A】がついていないものはP/C板端子になります。


実装ライン別・おすすめ端子タイプ

用途や実装環境に応じて、最適な端子タイプは変わります。以下は一般的な使い分けの目安です。

比実装環境・用途 おすすめ端子タイプ 理由
試作・少量生産 標準P/C板端子 手はんだに対応しやすい
量産・自動実装 サーフェスマウント端子 リフロー対応で効率的、高密度実装にも有利
修理対応・メンテ前提 標準P/C板端子 再はんだが容易


特に、実装ラインの設備状況(標準P/C板端子対応の有無、リフロー炉の有無)によって選定を誤ると、生産に支障をきたす恐れがあります。



まとめ:端子形状に要注意

DIPパッケージのPhotoMOSリレーには、「標準P/C板端子」と「サーフェスマウント端子」という2つの形状が存在します。

・見た目は似ていても、実装方法が異なる
・型番・端子図・実装ラインに応じた選定が不可欠
・ちょっとした見落としが大きなトラブルにつながることも

端子形状も立派な「選定条件」のひとつです。
PhotoMOSリレーの選定時には、端子の違いにもしっかり目を向けて頂ければと思います。


ご質問やご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。



今回ご紹介した内容はいかがだったでしょうか?
みなさまの製品設計や部品選定のお役に立てれば幸いです。
本記事や【PhotoMOS®通信】へのご質問・ご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。


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