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リレー関連情報

2025年12月04日

【PhotoMOS®通信】PhotoMOSリレーの負荷電圧と負荷電流の関係性について

PhotoMOSリレーの負荷電圧と負荷電流の関係性について解説しています。

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パナソニック インダストリーで、信号制御用リレーのマーケティングを担当している片上です。
【PhotoMOS®通信】は、PhotoMOSリレーやシグナルリレーなどの信号制御用リレーの選定や、それらのリレーを活用した製品設計にお役立ちいただける情報をご紹介していきます。

※「PhotoMOS」「フォトモス」「PhotoMOSリレー」「フォトモスリレー」はパナソニックホールディングス (株) の商標です。

 

はじめに

PhotoMOSリレーにはさまざまな製品ラインナップがあります。
 
例えば、
 
・AQY212S:負荷電圧 60 V、負荷電流 0.5 A、オン抵抗(最大)2.5 Ω
・AQY214S:負荷電圧 400 V、負荷電流 0.1 A、オン抵抗(最大)35 Ω

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この2製品を見比べて、何か気づくことはないでしょうか?
 
実は負荷電流が大きいものは負荷電圧が低く、逆に負荷電圧が高いものは負荷電流が小さい、という“トレードオフ”の関係があります。

本記事では、その理由について説明します。



なぜ負荷電圧が高いと負荷電流が小さくなるのか?

理由はPhotoMOSリレー内部のMOSFETが関係しています。

画像3-1
 
MOSFETは同じ大きさのチップサイズの場合、負荷電圧が大きくなればなるほど、オン抵抗が高くなるという特性があります。
オン抵抗が高くなると、その分負荷電流が流れた際にMOSFETで発生する熱損失が大きくなります。

PhotoMOSリレーには「全許容損失(パッケージとして許容できる熱損失)」が設定されており、この許容損失を超えないように、製品仕様を決定しております。

熱損失=電流の2乗×オン抵抗で算出されるため、オン抵抗が大きくなってしまうときは、負荷電流が小さくなります。

MOSFETのチップサイズが大きくなると…?

MOSFETはチップサイズが大きくなればなるほど、オン抵抗が小さくなります。
そのため、大きなPhotoMOSリレーほど、大きなチップサイズのMOSFETが搭載可能なため、大きな負荷電流を流せる傾向があります。

60 V、0.5 A定格のAQY212SのSOP4パッケージと、60 V、10 A定格のAQZ192のSIL4パッケージを比較すると下記のとおりです。
 
12121
 
※上記2品番は同一MOSFETを使っているというわけではありません。
 MOSFETのチップサイズが大きくなるほど、オン抵抗が下がる傾向があるとご認識ください。



負荷電圧を小さくしたら、負荷電流は定格以上流すことは可能ですか?

たまに、負荷電圧を小さくしたら、負荷電流をもっと流せませんか?という質問をいただきますが、できません。
それは、負荷電圧を小さくしても、オン抵抗は変わらないためです。 
オン抵抗が変わらなければ熱損失は変わらず、負荷電流を増やすことはできません。
そのため、必ず製品仕様内でのご使用をお願いします。
 
 
ご使用に際してお困りの際には当社担当営業、または「お問い合わせ」までご連絡ください。



今回ご紹介した内容はいかがだったでしょうか?
みなさまの製品設計や部品選定のお役に立てれば幸いです。
本記事や【PhotoMOS®通信】へのご質問・ご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。


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