
パナソニック インダストリーで、信号制御用リレーのマーケティングを担当している片上です。
【PhotoMOS®通信】は、PhotoMOSリレーやシグナルリレーなどの信号制御用リレーの選定や、それらのリレーを活用した製品設計にお役立ちいただける情報をご紹介していきます。
※「PhotoMOS」「フォトモス」「PhotoMOSリレー」「フォトモスリレー」はパナソニックホールディングス (株) の商標です。
はじめに:突入電流とは?
負荷をオンした瞬間に、通常運転時よりも何倍も大きな電流が一時的に流れる「突入電流」。
これが発生する代表的な例:
・大容量のコンデンサを含む回路
・モータやソレノイド
・ヒーター、白熱ランプ
こうした突入電流が繰り返しPhotoMOSリレーに流れると、故障につながる可能性があります。
そのため、カタログ上の「定常電流」だけでなく、ピーク負荷電流の確認が非常に重要です。
ピーク負荷電流(記号名:Ipeak)とは
カタログで明記されている「ピーク負荷電流」は、一定の短時間なら流すことが許容されている最大電流です。例えばAQZ202Gの場合、以下のように定義されています。
・連続負荷電流:6A
・ピーク負荷電流:12A(100ms (1 shot), VL=DC)
つまり100ms(1 shot) , VL=DCという条件において、一時的に12Aまで流すことが可能という意味になります。
他の代表例も見てみましょう。
| 品番 | 定格負荷電圧 | 連続不可電流 | ピーク負荷電流 |
| AQZ202G | 60 V | 6.0 A | 12.0 A |
| AQZ205G | 100 V | 4.0 A | 8.0 A |
| AQZ207G | 200 V | 2.0 A | 6.0 A |
| AQZ206G2 | 600 V | 1.0 A | 3.0 A |
まとめ
・「定格電流」だけ見ていると故障に繋がる可能性があります
・カタログのピーク負荷電流(記号名:Ipeak)を必ず確認
・突入電流がIpeakを超えるなら設計回路等の対策を設ける
今回ご紹介した内容はいかがだったでしょうか?
みなさまの製品設計や部品選定のお役に立てれば幸いです。
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