「エネルギーマネジメントを支える高容量リレー」の第4回目。今回は、パワーコンディショナにフォーカスし、リレーの役割と商品情報をご紹介します。
パワーコンディショナとは
太陽光発電で作る電気「直流(DC)」を、家庭内で使用できる電気「交流(AC)」に変換する役割を持っています。また、太陽光発電で作る電気を一定の電圧に保つコンバータ機能も備えています。このような中、DC側(直流負荷 開閉用途)に使用されるリレーは、バッテリーやシステムの不具合や故障時の安全遮断用として使用されるため「DC高容量遮断」と「高い信頼性」が要求されます。また、AC側(交流負荷 開閉用途)に使用されるリレーは、異常時の影響が商用電源側に回りこまないよう、電力網の安全遮断用として使用されるため、「AC高容量遮断」と「高い信頼性」が求められています。詳細をみていきましょう。
リレーの役割と商品情報
①AC側安全遮断
電力網の安全遮断用としてリレーが使用されます。異常電流の発生時、パワーコンディショナの電源側への悪影響を防止するため、電流を遮断する必要があります。このような電力系統の保護のため、安全対策として高容量リレーが搭載されます。
②自立機能運転
平常時、リレーの接点はオフ状態ですが、何らかのトラブルで停電が発生した場合、リレーの接点がオン状態となり自立機能が作動する仕組みです。リレーは、安全対策用だけでなく自立機能運転用としても使用されます。
おすすめ AC高容量リレー
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設計者の皆様にご提案!!
パナソニックの2a1bタイプの「HE-Sリレー」を、1個搭載するだけで、簡単に「安全遮断」と「接点溶着監視」の回路構築が可能となり、さらなる安全対策を図ることができます。
(HE-Sリレー1個で2線を確認、3相4線の場合は2個搭載が必要です)
※HE-S リレー使用時 |
※2a1bタイプ×1個(使用イメージ) |
<HE-Sリレー>
③接続箱(DC遮断用)
火災など災害発生時にDCラインを遮断することで太陽光発電システムの安全性を保つことが可能です。また、太陽光パネルの保守メンテナンス時に、遠隔で制御が可能で、メンテナンスにかかるコストを低減します。さらに、安全対策用途としては、蓄電池接続時に異常が生じた場合、大電流の遮断が可能です(80~300Aタイプ)。
おすすめ DC高容量リレー
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<EPリレー>
パワーコンディショナのAC側安全遮断用、自立機能運転、DC遮断用の各回路設計に、高容量リレーがお役立ちすることをご理解いただけたでしょうか。
「エネルギーマネジメントを支える高容量リレー」として、「充電システム」、「蓄電システム」、「パワーコンディショナ」の3つのアプリケーションごとにリレーが担う役割と商品情報をご紹介してまいりました。
パナソニックでは、効率的なエネルギーマネジメントの実現にお役立ちする高容量リレーをご提供しています。
今回の記事が、リレーについての理解を深める一助となり、回路設計の課題解決のヒントに繋がれば幸いです。
※安全面の観点より、機器メーカとの間で仕様の確認及び評価確認を実施してリレーをお使い頂いております。安全面を考慮し、個人のお客様とのお取引やお問い合わせには対応致しかねますことをご承知おき下さい。