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リレー関連情報

2013年08月05日

SSRのサージオン電流とはなんですか?

SSRのサージオン電流という定格と、サージ電流そのものについて解説します。

お客様からいただいた質問をもとに、今回はSSR(ソリッドステートリレー)のサージオン電流という定格と、サージ電流そのものについてご紹介します。カタログをご覧になったときの疑問解消などに、ぜひお役立てください。

質問:SSRのカタログに記載されているサージオン電流という定格は、どういう意味でしょうか?

回答:規定の周囲温度条件のもとで、SSRに流すことのできる非繰り返し性の最大電流のことをいいます。一般には、商用周波数正弦波1サイクル電流(コンセントに供給されている交流電源等のことです)の波高値で表します。

非繰り返しの定格となりますので、繰り返し突入電流が流れる場合は、サージオン電流の定格で考えてはいけません。繰り返し突入電流が流れる場合、一般的にはサージオン電流の定格の、50%以下の値で考える必要があります。過電流が流れてしまうと出力素子が破壊されてしまうこともありますのでご注意ください。

SSRの品種によっては、サージオン電流と通電時間特性のデータが記載されています。データの見方としては、縦軸がサージオン電流の定格値、横軸が60Hz(西日本での交流電源の周波数です)におけるサイクル数を表しています。
例えば、AQ-Gソリッドステートリレー(1Aタイプ)のサージオン電流と通電時間特性データ(図1)において、1サイクルの場合はサージオン電流の定格値は8Aになりますが、7サイクルの場合は4Aとなります。この値も非繰り返しの値になりますので、繰り返し突入電流が流れる場合はこの値の50%以下の値で考える必要があります。

20130805-1

このように、SSRを選ぶ際には扱える電流容量に留意する必要がありますので、品種ごとの定格を確認しながらお選びください。また、対策として回路上に抵抗をはさむなどの対策も行ってください。

サージ電流とは、瞬間的に流れる大電流のことをいいます。定常状態の電流値をはるかに上回り、回路上の素子や電子部品の破壊を引き起こしてしまうこともあるので、突入電流の対策と同じ様に、抵抗を直列にはさむとよいでしょう。

いかがでしたでしょうか?今回は「サージオン電流」「サージ電流」について解説しました。回路上でサージ電流が生じることでSSRの内部素子が破壊してしまうことがありますので、ご注意ください。

今回のキーワード

  • SSR:SSRとは「Solid State Relay(ソリッドステートリレー)」の略称のことです。無接点形の半導体リレーの一種で、入力側にLEDの発光半導体を用いており、出力側にトライアックやトランジスタなどの半導体素子を用いているため、接点寿命がありません。
  • 周波数:周波数とは電源分野では交流での周期(1秒間)における、電気振動の波の数をいいます。
  • 突入電流:突入電流とは負荷が動作(始動)した際に(SSRがOFF状態からON状態になったとき)、瞬間的に流れる非常に大きい電流のことをいいます。突入電流が原因でSSRやヒューズなどの素子が破壊されてしてしまうことがありますので、保護回路、保護素子等により、突入電流を抑える必要があります。
  • 電流容量:電流容量とはSSRに流せる電流値の定格のことをいいます。

谷口

パナソニック株式会社制御機器コールセンター所属。久留米高専電気工学科卒業後、松下電工株式会社(現・パナソニック)へ入社。25年間の制御部品営業を経て現部署へ。 趣味:サイクリング、登山、マラソン、天体観測

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