パナソニック インダストリーで、信号制御用リレーのマーケティングを担当している片上です。
【PhotoMOS®通信】は、PhotoMOSリレーやシグナルリレーなどの信号制御用リレーの選定や、それらのリレーを活用した製品設計にお役立ちいただける情報をご紹介していきます。
※「PhotoMOS」「フォトモス」「PhotoMOSリレー」「フォトモスリレー」はパナソニックホールディングス (株) の商標です。
「PhotoMOSリレー=微小負荷専用」という誤解
電子回路の設計において「PhotoMOSリレーは便利だけど、流せる電流が小さすぎて使いにくい」という声をよく耳にします。
確かに、一般的には数百mA~1 A程度の信号や小負荷の制御に使われることが多く、「せいぜい2 A程度が限界」と思われがちです。
しかし、実はPhotoMOSリレーには10Aの電流制御に対応できる製品も存在します。
本記事では、その誤解と事実のギャップを解消し設計の選択肢を広げるヒントをご紹介します。
「10Aを流せるPhotoMOSリレーなんてあるの?」という疑問
PhotoMOSリレーは、機械的な接点を持たないソリッドステートリレー(SSR)として、
・高速スイッチング
・無音動作
・長寿命
といったメリットがありますが、電流容量が小さいというイメージが強いのも事実です。
実際、お客様からは下記のようなお悩みをよく伺います。
「リレーを使ってDC電源をON/OFFしたいけど、PhotoMOSリレーは電流が足りないんですよね」
「10A程度の負荷を制御したいが、メカリレーだと寿命やノイズが気になるので半導体化したい」
実は負荷制御10AのPhotoMOSリレーは“存在”します
それがAQZ192というPhotoMOSリレーになります。
このAQZ192は 10 A 60 V DC(AC負荷の場合はAQZ202G [6 A 60 V AC]になりますので、ご注意ください) の制御が可能で、通常のPhotoMOSリレーでイメージされるSOP、DIP形状とは異なる、SIL4というパッケージになります。
こちらより、詳細仕様をご確認いただくことができますので、興味のある方は是非一度見ていただければ幸いです。
まとめ
PhotoMOSリレーは「微小負荷向け」というイメージが先行していますが、10Aの負荷制御も実用範囲に入っています。
・メカリレーの課題に悩んでいる方
・静音・長寿命な制御部品を探している方
・PhotoMOSの可能性を広げたい方
ぜひ一度、10A対応PhotoMOSリレーの活用をご検討ください。
今回ご紹介した内容はいかがだったでしょうか?
みなさまの製品設計や部品選定のお役に立てれば幸いです。
本記事や【PhotoMOS®通信】へのご質問・ご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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