PhotoMOSリレー

半導体リレーの静電気トラブルに注意喚起!現場で今日からできる6つの対策

半導体リレーは高性能ながら静電気に弱い繊細な部品です。本記事では、見えない静電気による破壊リスクとその原因、そして不良を防ぐために現場で実践すべき6つの静電気対策をわかりやすく解説します。


はじめに:静電気が半導体リレーに与える意外なリスク

半導体リレーは、メカニカルな接点を持たないため「長寿命」「高速スイッチング」などのメリットがありますが、弱点も存在します。


それが静電気(ESD:Electrostatic Discharge)による破壊です。

とくに製造ラインや検査工程、現場での取り扱い中に、目に見えない静電気放電が端子に加わることで、内部の素子を破壊してしまうケースが報告されています。


「電源も入れていないのに壊れた」「初期不良が多い」と感じる場合、静電気が原因かもしれません。

 


静電気トラブルを防ぐための6つの基本対策

  1. 人体アースと制電服を必ず使用する
     作業者が静電気を帯びたまま部品に触れると、放電が発生するリスクがあります。500kΩ〜1MΩの保護抵抗を通した人体アースと、制電性衣服の着用を徹底しましょう。

  2. 作業机や治具にもアースをとる
     導電性のある金属製治具や測定機器、治具ベースにも確実にアースを取り、部品との間で電位差が生じないようにします。

  3. 使用前の部品は必ずアース処理
     とくにリード線付きの半導体リレーは、静電気を帯びている可能性があります。使用直前にアース処理して放電させましょう。(低電圧用は特に注意)

  4. 湿度管理を行う
     湿度が低いと静電気が溜まりやすくなります。作業エリアは相対湿度45〜60%を目安に保ち、乾燥する季節は加湿器などを活用してください。

  5. 保管・輸送中も帯電防止対策を
     導電性フォームやシールドバッグ、帯電防止袋などを使用し、パッケージごと静電気から守る工夫が重要です。

  6. 作業フローを定期点検する
     静電気対策は、一度導入しても形骸化しがちです。ESDマットの導通確認、アース線の緩み、作業員の手順逸脱などを定期的にチェックしましょう。


まとめ:静電気対策が信頼性を左右する

半導体リレーは高性能である一方、静電気には非常に敏感です。
たった数百ボルトの放電でも、内部の素子は破壊され、原因がわからない不良品として現場を悩ませる結果になります。

しかし、静電気は「見えないけれど確実に防げるリスク」です。
本記事で紹介した6つの基本対策を現場で徹底することで、不良率の低減・品質向上につながります。

関連記事

Get notified on new marketing insights

Be the first to know about new B2B SaaS Marketing insights to build or refine your marketing function with the tools and knowledge of today’s industry.