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PhotoMOSのピーク負荷電流に注目!

突入電流によるフォトモス破壊を防ぐには「ピーク負荷電流(Ipeak)」の確認が必須。定格電流だけでは不十分な理由と対策を解説します。


はじめに:突入電流はどこから来る?

負荷をオンした瞬間に、通常運転時よりも何倍も大きな電流が一時的に流れる「突入電流」。

これが発生する代表的な例:

  • 大容量のコンデンサを含む回路

  • モータやソレノイド

  • ヒーター、白熱ランプ

こうした突入電流が繰り返しPhotoMOSに流れると、内部素子が破壊される恐れがあります。
そのため、カタログ上の「定常電流」だけでなく、ピーク負荷電流の確認が非常に重要です。

 


ピーク負荷電流(記号名:Ipeak)とは?

カタログで明記されている「ピーク負荷電流」は、短時間なら流すことが許容されている最大電流です。
例えばAQZ202Gの場合、以下のように定義されています:

  • 連続負荷電流:6A

  • ピーク負荷電流:12A(100ms (1 shot), VL=DC)
     → つまり、一時的に12Aまで流すことが可能という意味

他の代表例も見てみましょう:

品番 定格負荷電圧 連続負荷電流 ピーク負荷電流
AQZ202G 60V 6.0A 12.0A
AQZ205G 100V 4.0A 8.0A
AQZ207G 200V 2.0A 6.0A
AQZ206G2 600V 1.0A 3.0A

 



まとめ

  • 「定格電流」だけ見ていると壊れます!

  • カタログのピーク負荷電流(記号名:Ipeak)を必ず確認

  • 突入電流がIpeakを超えるなら制限回路を設ける or 製品を変更

  • 適切なピーク電流設計で、PhotoMOSの信頼性がグッと上がります

 

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