DIPパッケージなのに2種類の端子?P/C板端子とサーフェスマウント端子の違いを解説

DIPパッケージのPhotoMOSリレーには、P/C板端子とサーフェスマウント端子の2種類があります。両者の違いと選び方を解説。


はじめに:DIPなのに端子形状が違う?

PhotoMOSリレーを選定中、「DIPパッケージなのに端子の形が違う?」と戸惑ったことはありませんか?
実は、PhotoMOSのDIPタイプには**「P/C板端子」と「サーフェスマウント端子」**の2種類が存在します。

端子形状を見落としてしまうと、実装トラブルや選定ミスにつながる可能性も
本記事では、それぞれの違いと使い分けのポイントをわかりやすく解説します。

 

P/C板端子とサーフェスマウント端子の違い

DIPパッケージであっても、PhotoMOSでは実装方法に応じて端子形状が異なります。
以下に、両者の主な違いをまとめました。

比較項目 P/C板端子 サーフェスマウント端子
実装方法 スルーホール(貫通穴) 表面実装(リフロー)
端子形状 長く伸びたピン状のリード 短く、平らな足(リード)
メリット はんだ強度が高く、手作業にも対応しやすい 自動実装に対応、量産効率が高い
向いている用途 少量試作、手はんだ、修理対応が必要な製品 高密度実装、量産向けの製品

見た目は同じDIPパッケージでも、実装ラインや用途に応じて使い分ける必要があります。

 

型番の違い・選定ミスを防ぐには?

「DIPパッケージ=P板端子」と思い込んで選定してしまい、いざ実装段階で「端子形状が違っていた!」というトラブルは少なくありません。

これを防ぐには、データシートや当社HPでご確認頂くことが重要です。

例:

  • AQY212GH:P/C板端子(フロー実装)

    dip4_th

  • AQY212GHA:サーフェスマウント端子(リフロー実装)

    dip4_smd

サーフェスマウント端子のものは、品番の末尾付近に【A】がついております。

逆にAがついていないものはP/C板端子になります。

 

実装ライン別・おすすめ端子タイプ

用途や実装環境に応じて、最適な端子タイプは変わります。以下は一般的な使い分けの目安です:

実装環境・用途 おすすめ端子タイプ 理由
試作・少量生産 P/C板端子 手はんだに対応しやすく、取り外しやすい
量産・自動実装 サーフェスマウント端子 リフロー対応で効率的、高密度実装にも有利
修理対応・メンテ前提 P/C板端子 強度があり、再はんだが容易

特に、**実装ラインの設備状況(スルーホール対応の有無、リフロー炉の有無)**によって選定を誤ると、生産に支障をきたす恐れがあります。

 

まとめ:端子形状にも要注意

DIPパッケージのPhotoMOSリレーには、「P/C板端子」と「サーフェスマウント端子」という2つの形状が存在します。

  • 見た目は似ていても、実装方法が異なる

  • 型番・端子図・実装ラインに応じた選定が不可欠

  • ちょっとした見落としが大きなトラブルにつながることも

端子形状も立派な「選定条件」のひとつです。
PhotoMOSリレーの選定時には、端子の違いにもしっかり目を向けて頂ければと思います。

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