製造業界では「カーボンニュートラル」の実現に向けた様々な取り組みが展開されています。その中で、モビリティの世界では、これまでの内燃機関の自動車から電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)など電動車の普及が加速しており、今後も、電動化やそれを可能にするEVシステムの実現が重要な鍵を握っています。
このような電動化、EVシステムの実現に「DC高容量リレー」がお役立ちすることをご存知でしょうか。例えば代表的な事例として、電気自動車(EV)のバッテリー回路があげられますが、回路DC側の安全遮断用として、また、突入防止の安全対策用として高容量リレーが活躍しています。
この記事では電動化が進む様々な用途において、バッテリーを使用した直流回路における「DC高容量リレー」の役割と商品情報を解説します。
■用途例
■電動化(EVシステム)とは
「カーボンニュートラル」の実現に向け、有効な手段のひとつとして注目されている電動化。そのキーとなるのがEVシステムです。身近な事例でいうと、EV(Electric Vehicle)、HV (Hybrid Vehicle) PHV (Plug-in Hybrid Vehicle)に代表される自動車の電動化というとイメージしやすいのではないでしょうか。これら自動車や様々な機器の電動化を支える存在としてEVシステムがあり、このシステムは、「バッテリー(蓄電池)」により構成されており、高容量の蓄電池を多く用い、繰り返し充電して、電気を蓄え、機器に電気を供給する重要な役割を持っています。
■リレーに求められること
EVシステムに使用される電圧はDC(直流)のため、例えば直流負荷の開閉用途に使用されるリレーは、バッテリーやシステムの不具合、故障時の安全遮断用として使用されています。またコンデンサの「チャージ用」として使用されるケースもあります。このような用途で問題なく使用されるために「DC高容量遮断」と「高い信頼性」が要求されています。
■リレーの役割
- 安全遮断
リレーの使い方のひとつとして緊急時の安全遮断用があります。異常が発生した場合、電源(インバータ部や蓄電池)などに影響を及ばさないように確実に遮断する必要があります。電源の保護の安全対策としてDC高容量リレーが役立ちます(図1ご参照)。
- 充電時コンデンサの突入防止用(プリチャージ回路)
蓄電システムの起動時、突入防止用リレーがONし、コンデンサ充電後にメインリレーがONする仕組みを用いており、このような大容量、大電流を扱う用途ではDC高容量リレーが適しています。リレーは、蓄電池(バッテリー)の充電時に発生する突入電流に対する保護としても有効で安全対策に役立ちます。(図1ご参照)。
<図1: EVのバッテリー回路の事例>
「カーボンニュートラル」実現に必要なEVシステム。そのDC側の安全遮断用として、また突入防止の安全対策として、高容量リレーがお役立ちすることをご紹介しました。パナソニックでは以下のオススメ商品をご提案しています。
【おすすめ DC高容量リレー】
EVリレー ノーマルタイプ (AEV) |
EVリレー 小型高短絡耐量 タイプ (AEVG) |
EVリレー 静音タイプ (AEVS) |
EVリレー 高短絡耐量 タイプ (AEVH) |
EV-Aリレー (AEVA) |
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パナソニックは、EVシステムに必要な直流高電圧タイプのリレーのご提供を通じて「カーボンニュートラル」実現へ貢献してまいります。
※安全面の観点より、機器メーカとの間で仕様の確認及び評価確認を実施してリレーをお使い頂いております。安全面を考慮し、個人のお客様とのお取引やお問い合わせには対応致しかねますことをご承知おき下さい。