前回の記事では、タクタイルスイッチの基本的な構造と動作原理について解説しました。今回は、スイッチを押す動作のポイントとなる「ストローク」について取り上げます。
一般的にストロークというと、水泳、テニス、ゴルフなどでの一振りという意味で使われることが多いですが、スイッチにおけるストロークとは、「スイッチをONさせるときの“押し込みの深さ(=長さ)”」、つまり、押していない状態から、最後まで押し込んだ状態までの移動距離を指します。
ストロークは、その押し込みの深さ別に、短・中・長の3種類に区分されます。また、ストロークとスイッチのサイズは比例する傾向にあります。例えばストロークが長いと、その分の押し込み距離が必要になるため、スイッチ自体のサイズも大きくなります。
▼一般的なストローク区分
▼パナソニック製品でみるストローク別サイズ比較
同じスイッチでもストロークの長さにより、外形サイズにこれだけの違いがあることがお分かりいただけると思います。
実際に製品を設計するときに知っておきたい、短中長ストロークのそれぞれの特長とそれに適したアプリケーションについては、次回の記事でご説明します。
いかがでしたでしょうか。商品選定時などに、ぜひご参考ください。
■ワンポイント!
「ライトタッチスイッチ」は、パナソニック独自の商品名です。一般的には、タクタイルスイッチ、タクティールスイッチ、プッシュモーメンタリースイッチなどと呼ばれます。