ストロークとは、スイッチをONさせる時の ”押し込みの深さ” を指すこと、そしてその長さ別に
”短・中・長” に区分できることを、前回の記事でご紹介しました。
今回は、最適なスイッチを選ぶ際の参考となる、ストローク別の特長と使用事例をご紹介していきます。
「ストロークが3種類に分かれているのは分かったけど、どれを選べば良いの?」「身近な製品には、
どのストロークのスイッチが使われているんだろう?」といった疑問解消にお役立てください。
<短ストローク>
▶こんなニーズに対応
・連続でスイッチを操作することを想定して、素早く押せるものが良い!
・スイッチを付けても、表面デザインはカッコ良くフラットにしたい!
▶短ストロークの特長
・ストロークが短く押し込みの深さが浅いので、連続プッシュが容易
・スイッチ形状が薄型で、セット表面のフラットなデザインに対応
▶こんな製品に最適
ICT製品、ヒアラブル端末、電化製品、ドキュメント機器、計測器 など
<中ストローク>
▶こんなニーズに対応
・頻繁にスイッチを押しても、疲れにくいものが良い!
▶中ストロークの特長
・スイッチを押した後の押し返しの長さ(=ストローク)が適度で、頻繁にスイッチを押しても
疲労感が少ない
▶こんな製品に最適
マウス、アミューズメント製品 など
<長ストローク>
▶こんなニーズに対応
・「押したつもりが押せてなかった」、「ぶつけて間違えて押してしまった」といった
誤操作がないようにしたい!
▶長ストロークの特長
・ストロークが長いので、プッシュ操作による押し込みの感覚が明確で、誤操作の防止や
ブラインド操作に適する
▶こんな製品に最適
電化製品、車載製品 など
普段、何気なく押しているスイッチですが、”人が見て操作する” 個所であるからこそ、
デザイン性が重視されたり、誤操作の防止といった機能が求められます。
ぜひ、設計する製品によって、各ストロークが持つ特長を使い分けてみてください。