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コネクタ関連情報

投稿日:2015年05月28日 / 更新日:2023年09月07日

比べてわかる!コネクタの違い ~前編~

狭ピッチコネクタとFPCコネクタの違い ~前編~:「省スペース性」と「低背性」について比較します。

 お客さまからいただいた質問をもとに、今回は狭ピッチコネクタ(2ピーススタッキングコネクタ)とFPCコネクタ(FPC/FFCコネクタ)を機構設計時の重要なポイントから比較します。今回は前半編として、機器の小型化という観点でお話します。ぜひ機構設計にお役立てください。

 前回は様々な機器内部接続コネクタをご紹介いたしました。その中でもパナソニックで主に取り扱っているコネクタである、2ピーススタッキングコネクタとFPC/FFCコネクタを、設計時にキーとなるポイントで、それぞれ比べてみましょう(表1)。

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 注1:以下本文では、パナソニックでの商品シリーズ名に合わせ、2ピーススタッキングコネクタを狭ピッチコネクタ、FPC/FFCコネクタをFPCコネクタと呼称しています。
 注2:Y5BのみFPC/FFCに対応しています。他のシリーズはFPCのみ対応しています。

ご覧のとおり、コネクタは人と同じようにそれぞれ得意科目・不得意科目があります。私も世界史はやたら得意でしたが、数学はてんでダメでした…!

今回は表の赤枠部分、機器の小型化に関する「1.省スペース性」「2.低背性」の2つの項目について詳しく見ていきます。

1. 省スペース性

 まず、コネクタ配置に必要なスペースについて比較します。狭ピッチコネクタは端子が2列対向に並んでいますが、FPCコネクタは1列または2列千鳥に並んでいます。このため同じ信号数の場合、狭ピッチコネクタの方が省スペースで実装することが可能です。また短手寸法においても、レバーを開閉するスペースやFPCを挿入するスペー スがある程度必要なFPCコネクタに比べ、狭ピッチコネクタの方が小さくなります。よって、狭ピッチコネクタのほうが、省スペースに関しては有利です(図1)。

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2. 低背性

 次に、コネクタの高さについて比較します。狭ピッチコネクタは、嵌合高さだけでなくサブ基板/補強板の厚みも含んだ高さが必要になります。対してFPCコネクタでは、FPCの厚みはコネクタの高さにあらかじめ含まれています。つまり、FPCコネクタのほうが機器の薄型化に有効になります(図2)。

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 いかがでしたでしょうか。狭ピッチコネクタとFPCコネクタ、前者は基板の小型化に、後者は機器の薄型化にそれぞれ貢献します。設計時にぜひお役立てください。次回は後半編、機構設計の自由度・嵌合作業性について詳しく見ていきます。

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