導入
PhotoMOSリレーを使用する際には、「入力制限抵抗」 が必要です。
入力制限抵抗が必要な理由
PhotoMOSリレーは、入力LEDに電流を流すことで動作する電流駆動タイプのリレーです。
電圧源で駆動する場合は、LED電流を調整するための入力制限抵抗が必要になります。
LED電圧降下の影響について
また抵抗値の算出では、LEDの電圧降下を必ず考慮してください。
LED電圧降下を無視すると、抵抗値が大きくなり、LED電流が不足して、正常に動作しない場合があります。
LED電圧降下とは、LEDに電流が流れた際にLED側に発生する電位差のことをいいます。
入力回路を設計する際に、このLED電圧降下を考慮せずに入力制限抵抗を計算してしまうと
想定よりもLED電流が小さくなってしまい、正常に動作しない可能性が出てきます。
入力制限抵抗の計算方法
PhotoMOSリレー AQY212Sの場合、推奨動作条件のLED電流は 5mA~30mA となっていますので、推奨LED電流は5mA以上は必要です。
また、動作LED電流(オンに必要な電流)の最大値は 3mA となっているため
LED電流が3mA以下になると、正常に動作しない場合があります。
このLED電流値を決める入力制限抵抗の計算方法については、下記をご参考ください。
ここでは、LED電圧降下を考慮した正しい計算式と、考慮しなかった誤った計算式を比較しています。
計算式の正誤
正:R = (Vin − VF) / IF ・・・ LED電圧降下を考慮
誤:R = Vin / IF ・・・ LED電圧降下を無視
LED電圧降下VFを考慮した場合のみ、AQY212Sに必要なLED電流が流れ正しく動作します。
このように、入力制限抵抗を計算する際は、LED電圧降下を考慮いただく必要がございます。
まとめ
・PhotoMOSリレーを使用するには、入力制限抵抗が必要です
・抵抗値を選定する際は、LEDの電圧降下を考慮することが重要です