負荷をオンした瞬間に、通常運転時よりも何倍も大きな電流が一時的に流れる「突入電流」。
これが発生する代表的な例:
大容量のコンデンサを含む回路
モータやソレノイド
ヒーター、白熱ランプ
こうした突入電流が繰り返しPhotoMOSに流れると、内部素子が破壊される恐れがあります。
そのため、カタログ上の「定常電流」だけでなく、ピーク負荷電流の確認が非常に重要です。
カタログで明記されている「ピーク負荷電流」は、短時間なら流すことが許容されている最大電流です。
例えばAQZ202Gの場合、以下のように定義されています:
連続負荷電流:6A
ピーク負荷電流:12A(100ms (1 shot), VL=DC)
→ つまり、一時的に12Aまで流すことが可能という意味
他の代表例も見てみましょう:
品番 | 定格負荷電圧 | 連続負荷電流 | ピーク負荷電流 |
---|---|---|---|
AQZ202G | 60V | 6.0A | 12.0A |
AQZ205G | 100V | 4.0A | 8.0A |
AQZ207G | 200V | 2.0A | 6.0A |
AQZ206G2 | 600V | 1.0A | 3.0A |
「定格電流」だけ見ていると壊れます!
カタログのピーク負荷電流(記号名:Ipeak)を必ず確認
突入電流がIpeakを超えるなら制限回路を設ける or 製品を変更
適切なピーク電流設計で、PhotoMOSの信頼性がグッと上がります