
目次
・AIデータセンターが直面する「MW(メガワット)級」の課題
・なぜ今「EDLC(電気二重層キャパシタ)」が必要なのか?
・AIデータセンターが直面する「MW(メガワット)級」の課題
AIの処理(ディープラーニングなど)では、複数のGPUが完全に同期して「動作」と「停止」を激しく繰り返すという特徴があります。これにより、データセンターでは以下のような深刻な問題が発生します。
●急峻な電力変動とMW級の電力スパイク:GPUが同期して動作するため、一瞬にして莫大な
電流が流れ、ミリ秒(ms)単位の急激な負荷変動が起こります。
●電力系統(Grid)への多大な負荷:GW規模の電力需要が急増、急減することで
電力系統の安定性に深刻な影響を与えます。
NVIDIAのロードマップによると、従来のサーバーラックが10〜15kWだったのに対し、2028年以降の「Rosa Feynman」世代では1ラックあたり1.5MW(1500kW)以上と、実に約100倍の電力密度に達すると予測されています。
この驚異的な負荷増加に、従来の電源構成だけでは耐えきれなくなってきているのです。

・なぜ今「EDLC(電気二重層キャパシタ)」が必要なのか?
これまでデータセンターでは、電力変動に対し、ミリ秒(ms)以下の短時間を「電解コンデンサ」、秒(sec)〜分(min)単位の長時間のバックアップを「リチウムイオンバッテリー」が分担していました。
しかし、GPUの超高負荷化、消費電力の増大に伴い、「ミリ秒(ms)〜数秒」の領域で、電解コンデンサにとっては [ エネルギーが ] 大きすぎる、バッテリーにとっては [ 充放電速度が ] 速すぎる、という隙間(ギャップ)が生じています。
そこで白羽の矢が立ったのがEDLCです。
電解コンデンサとバッテリの間に生じたギャップはEDLCによって埋められます。
GPUの負荷が急増したときはEDLCが「放電」して電力を補い、負荷が減ったときは「充電」に回ることで、系統(Grid)側から見える電力需要を平滑化(Power Smoothing)します。
これまで「大容量化、高エネルギー化」に向けた製品開発に注力されていたEDLCですが、データセンタの急峻な電力変動に対応するため、今後はより「低抵抗化」の技術が注目されることになります。

次回は、パナソニックが挑む「小型・超低抵抗EDLC」をご紹介します。
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