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リレー関連情報

投稿日:2012年12月24日 / 更新日:2024年08月02日

SSRで負荷電流が小さいと正常動作しない現象

SSRの負荷電流について、注意すべきポイントなどを解説します。

お客様からいただいたご質問をもとに、無接点形リレーであるSSR(ソリッドステートリレー)の負荷電流について、注意すべきポイントなどを解説します。SSRをお使いの方や使用を検討している方は、不安や疑問の解消にぜひお役立てください。

質問:電流がわずかしか流れない負荷を接続していますが、一次側がOFFしても負荷がOFFしません、なぜでしょうか?

答え:SSRには、正常に動作するための「最小負荷電流」の規定があります。お使いのリレーの仕様を確認していただき、最小負荷電流以上になるよう負荷に並列にダミー抵抗を入れてください。

 

SSRは、出力素子にフォトトライアックとトライアックを使用しているので、負荷電流が小さい場合、その特性上、出力側がOFFしないことがあります。対策としては、負荷に並列に抵抗(この抵抗をダミー抵抗といいます)を入れ、電流値をそのSSRの最小負荷電流以上となるようにして、SSRに流れる電流を最小負荷電流より大きくしてください(図1)。

20131224_1

質問:スナバ回路内蔵のSSRで、入力側がOFFしているのに、負荷が動作することがあります。何が原因でしょうか?

答え:SSRのスナバ回路に流れる開路時漏れ電流よりも、負荷の定格電流値が小さいことが考えられます。開路持漏れ電流よりも負荷電流が大きくなるように、負荷に並列になるようにダミー抵抗を入れてください。

 

SSRがOFFの場合は、スナバ回路(コンデンサと抵抗の直列回路)のインピーダンス(交流上での電流抵抗のことです)と負荷のインピーダンスの比率で、SSRと負荷に電圧が分圧されます。微小負荷では、SSRをOFFしたときに負荷に残る電圧が大きくなってしまうため、復帰不良となることがあります(図2)。

20131224_2

ただし、これはSSR自体の状態が不良になるのではありません。相対的なインピーダンスや負荷の種類などによって、復帰していないように見えるものです。対策として、ダミー抵抗を負荷に並列に接続することで負荷に残る電圧を小さくし、復帰不良を回避することができます(図1)。

いかがでしたでしょうか?今回は無接点形であるSSRについて解説しました。同じ無接点形の素子であっても、PhotoMOSリレーとは仕様が異なります。SSRをご使用の際は、ぜひ今回の解説をお役立てください。

今回のキーワード

  • SSR:SSRとは「Solid State Relay(ソリッドステートリレー)」の略称のことです。無接点形の半導体リレーの一種で、入力側にLEDの発光半導体を用いており、出力側にトランジスタやトライアックなどの半導体制御回路を用いているため、高速の応答が可能です。
  • トライアック:トライアックとは双方向サイリスタと呼ばれ、サイリスタを二個、逆並列に接続することで、双方向に電流を流せるようにしたものです。
  • スナバ回路:スナバ回路とは電子回路における急激な電圧の上昇を抑えることによって、トランジスタや制御用デバイスが破壊されてしまうのを防ぐための回路のことです。

 

 

 

 

 

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