お客様から頂いた質問をもとに、今回はPhotoMOSリレーの用語(環境編)について解説します。ぜひ回路設計時にお役立てください。
質問:PhotoMOSリレー用語解説がありますが、もう少し詳しい解説はありませんか?答え:カタログにあります用語解説に対し、その数値が持つ意味を付加して解説いたします。 |
1. 入出力端子間容量 Ciso
入出力端子間静電容量のことです。周波数の高い負荷の場合はこの値が小さい方が 入出力間の漏れ電流も小さくなります。
2. 出力端子間容量Cout
LED電流を流さない状態においての出力端子間の静電容量の値です。 周波数が高い負荷の場合はこの値が低い方が漏れ電流が小さくなります。
3. 入出力間絶縁抵抗 Riso
入出力端子間に指定の電圧を印加したときの端子間(入出力間)の抵抗値です。 通常DC500Vを印加して測定します。
4. 全許容損失 PT
全許容損失は入力端子間と出力端子間の損失の和です。 入力側の損失と出力側の損失の和が、この値を超えないよう実条件での確認をお願いいたします。
5. 耐電圧 Viso
入出力端子間にAC電圧を1分間印加したとき、絶縁破壊の起こらない限界値です。
6. 使用周囲温度 Topr
規定の許容負荷電流条件のもとでPhotoMOSリレーが正常に動作しうる使用可能な周囲温度範囲です。周囲温度が高くなるほど流すことのできる負荷電流の値は小さくなりますので負荷電流―周囲温度特性のデータを参照してください。代表例を図1に示します。
7. 保存温度 Tstg
PhotoMOSリレーに電圧を印加せず放置保存しうる周囲温度範囲です。
8. 最大開閉頻度
入力端子に規定のパルス入力を加えて動作復帰を連続した時に、PhotoMOSリレーが正常に動作しうる最大の開閉頻度です。最大開閉頻度は負荷電圧・電流依存性がありますので特性図を参照してください。代表例を図2に示します。
いかがでしたでしょうか? 今回はPhotoMOSリレーのカタログに使用されています用語の環境に関する部分について解説しました。是非PhotoMOSリレー選定時の参考にしてください。
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