今回は、インピーダンスについてお話しいたします。高速伝送・高周波伝送において、質の高い伝送を行うには、コネクタにおいてもインピーダンスを整合することが求められます。
まずは、インピーダンスとは何かというところからご説明いたします。
インピーダンスとは、電流の流れにくさを表す量です。電圧と電流との比であり、単位はオームです。
簡単にご理解いただくために、下図1のように水を流すパイプにたとえてみましょう。
パイプの幅=インピーダンス値、水=電気信号と考えてください。
パイプの幅が同じだとスムーズに水が流れますが、太さが異なると水の流れが乱れてしまいます。
インピーダンスがそろっていないと、このように信号に乱れが生じてしまいます。
この信号の乱れにより、信号が正しく・早く伝えられなくなってしまうのです。
下の表2は前回もご紹介いたしました、代表的な伝送規格におけるインピーダンスの値一覧です。
このように、伝送規格それぞれにインピーダンスの値が定められています。伝送回路上のインピーダンスをそろえると伝送特性がよくなります。伝送規格の伝送速度が速くなるにつれ、求められる伝送特性が厳しくなっており、そのためにコネクタのような小さな部品においても、インピーダンスを整合することが必要になってきています。
当社のインピーダンス整合コネクタ、Y4BHでは、100Ω、90Ω、85Ωのインピーダンス値に対応しています。
また、それほど高速でなければ、既存のBtoBコネクタ・FPCコネクタでもご使用頂けるケースが多数あります。
ご使用されたいコネクタサイズ・ご使用される伝送速度や通したい規格の情報を頂ければ最適な商品の提案をさせていただきますので、当社営業までお気軽にご相談ください。
いかがでしたでしょうか。今回はコネクタにおけるインピーダンスの整合についてお話いたしました。是非、機器設計における基礎知識としてご活用ください。