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コネクタ関連情報

投稿日:2024年07月23日 / 更新日:2024年12月13日

医療機器で活躍する光アクティブコネクタ(アプリケーション事例)

医療機器用途にフォーカスし、光アクティブコネクタの役割と商品情報をご紹介します

医療機器で活躍する光アクティブコネクタ(アプリケーション事例)

今回は、光アクティブコネクタのアプリケーション事例シリーズ「医療機器で活躍する光アクティブコネクタ」についてご紹介します。大容量データの高速通信が可能で、外部のノイズ影響を受けにくい、小型で軽量の光アクティブコネクタ(AOCActive Optical Connector)は、医療機器に適した重要な通信デバイスです。

この記事は、医療機器の信号伝送・制御・ネットワーク エンジニア向けのお役立ち情報を掲載しています。医療機器での高速信号伝送にお困りの方はぜひお役立てください。

(この記事は約5分で読むことができます。)


目次

光アクティブコネクタとは

医療機器で用いられるAOC

 1.内視鏡システムでの使用

 2.MRIでの使用

医療機器での伝送課題をAOCが解決

AOC開発エンジニアからのアドバイス

AOCに対するユーザからの声

AOCをもっと知りたい


 

・光アクティブコネクタとは

光アクティブコネクタ(AOC)とは、電気コネクタを接続、電気信号(差動信号)を光信号に変換して光ケーブル(光ファイバー)で伝送するためのコネクタです。数十メートルに及ぶ機器間の長距離通信においても外部のノイズ影響を受けにくく、大容量データの安定した高速伝送を可能とする光伝送デバイスです。さらに、機器間の電気的な絶縁も可能です。

 光アクティブコネクタVシリーズ(AOC)伝送イメージ(構成):標準タイプ双方向1ch

 

 

・医療機器で用いられるAOC

AOCは、医療機器のカメラ映像信号や制御信号の伝送用として使われます。

それでは、医療機器のどの部分にAOCが使われているのかを見ていきましょう。

 

1.内視鏡システムでの使用

内視鏡システムでは高精細画像(4K/8K)をリアルタイムで伝送することが求められます。AOCは単方向2chの高速データ通信(8Gbps/ch)により、高画素・大容量の画像データを安定的に伝送できます。オプションで10Gbps/ch対応が可能ですのでご相談ください。

AOCは内視鏡システムのコントローラ部とビデオプロセッサ間の伝送や、ビデオプロセッサ内のボード間伝送で用いられています。

医療機器 内視鏡システムで用いられる光アクティブコネクタ(AOC)

    

2.MRIでの使用  

MRIには高精細かつ高画質の画像の伝送が求められます。大容量の画像を検査室から機械室へ長距離伝送するためには光通信にメリットがあります。AOCはレシーバーから機械室までの伝送に用いられています。

MRI内部の部品に磁性があると磁場にひずみが生じ、MRIで撮影する画像品質が劣化してしまいます。MRI向けにAOCを完全非磁性にカスタムすることも可能ですのでご相談ください。

医療機器 MRIで用いられる光アクティブコネクタ(AOC)

 

 

医療機器での伝送課題をAOCが解決

医療機器のカメラ映像信号や制御信号を伝送するときには下記のような課題があがることがあります。

・周囲にノイズ源があり信号経路が長距離になってしまう場合、画像伝送信号の品質が確保できなくなり画質が低下する。これによるノイズ対策部品と基板再設計等の工数が増大する。
・シールドケーブルは太くて重いため、配線の取り扱いがしづらく、可動部では使いづらい。
・医療機器に求められるサイズが決まっているため、光トランシーバ(SFP)では大きすぎて収まりきらない。
SFPは消費電流が大きく、その発熱で画質が低下することもある。
・患者さんの保護のため電気絶縁を実現する必要がある。

 このような課題を、AOCで解決することができるのでしょうか?
もちろん、光アクティブコネクタVシリーズでお困りごとをまるごと解決できます!

 AOCは光伝送による高ノイズ耐性により、大容量データの高速伝送を実現します(高精細と高フレームレートの両立)。そして、小型・軽量デバイスで医療機器のスリム化にも貢献します。高速伝送と省配線・軽量化を共に実現できるのです。

 小型・軽量な光アクティブコネクタ(AOC)

加えて、AOCは医療現場における外乱ノイズに対する耐ノイズ性を実現します。主要な3ファクター放射線電気メス静電気 の外乱ノイズによって伝送信号を乱すことはありません。低消費電力・低発熱ですので放熱設計の必要もありません。さらに、人体保護のための電気的絶縁(5kV)を確保できます。

パナソニック インダストリーのAOCは、LCコネクタに対応した光接続タイプもラインナップしていますので、医療機器の測定部と制御部間の接続など、機器間接続が容易です。

光アクティブコネクタVシリーズ(AOC):光接続タイプ(LCコネクタ)

 

・AOC開発エンジニアからのアドバイス 

AOCは伝送帯域の広い伝送デバイスです。入力された信号はそのままの帯域で伝送して出力されます。ただし、入力信号は8B10Bコード変換されたDCバランスが取れた信号が必要です。

・光信号は電磁ノイズに強いですが、光/電気変換部はノイズの影響を受けます。パナソニック インダストリーのAOCは、電気/光変換部は金属シェルで保護しGND接続しており、耐ノイズ対策を行っております。

・「光伝送は扱ったことがなく、難しそう……」と思っていませんか?AOCは電気コネクタ実装による電気インターフェスです。通常の電気設計で完結できます。

・光接続タイプはSFPから置換え可能なデバイスです。SFPにお困りごとがあれば是非置換えをご検討ください。

・パナソニック インダストリーのAOCは、医療用電磁放射(イミュニティ)の規格IEC60601-1-2をクリアしており、医療環境においても安全にお使いいただけます。  

・医療機器用途でご使用になる場合は、事前にご相談ください。AOCの使用箇所などについてお客様にヒアリングさせて頂きます。

 

 

・AOCに対するユーザからの   

「ノイズ対策ができること、狭い場所でも設置できる小型サイズであることが良い」

「耐ノイズで苦労していたので光伝送デバイスを検討した」

ノイズ対策のための設計に試行錯誤を繰り返す世界から解放されて、開発スケジュールどおり製品発売できた」

「医療機器の操作性をできるだけ良くしたいので、省配線やコントローラの小型化が可能なデバイスは役に立つ」

「光伝送により電気信号伝送で起きる信号の減衰が減り、外部ノイズの影響を受けなくなるためS/N比のノイズ部分を低減でき、画像の高画質化を実現できた」 

 

 

・AOCをもっと知りたい

医療機器の中でAOCが活躍していることがおわかりいただけたでしょうか?

今回の記事を通じてAOCについてのご理解が少しでも深まれば幸いです。

 

AOCをもっと知りたい!アプリケーションにAOCを使ってみたい!という方は、ぜひ特集ページをご覧ください。

光アクティブコネクタ

 

 

 

 

 

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