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スイッチ関連情報

投稿日:2013年10月07日 / 更新日:2024年08月02日

トグルスイッチの接点形式と呼称

トグルスイッチの基本的な部分から接点形式や呼称まで幅広く解説します。

お客様からいただいた質問をもとに、今回はトグルスイッチの基本的な部分から接点の形式や呼称まで幅広く解説いたします。理解を深め、ぜひお役立てください。

質問:「単極単投」、「単極双投」、「ON-OFF」や「ON-ON」などの接点呼称がありますが、内容や違いがよくわかりません。また「片切」、「両切」、「3路」との関係についても教えてください。

回答:一般的な接点方式の呼称とトグルスイッチに使用している呼称についてご説明いたします。

はじめに、トグルスイッチについて解説します。トグルスイッチは、スイッチレバーを動かすことでONとOFFを行う一般的なスイッチです。例えば昔のSF映画などでロボットや船艦などを操縦する際に、パチパチと上げ下げの操作をしていたスイッチをイメージするとよいかもしれません。

次に、接点方式の呼称とトグルスイッチに使用している呼称について説明します。
図1のように、当社トグルスイッチは「極数および動作特性」として単極単投、単極双投、2極単投、2極双投などを用いています。また「動作特性」でON-ON、ON-OFFなどを使用しています。これらは型番の数字で判断することができます。

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まずは「極数および動作特性」の、単投や双投などの違いについて説明します。

スイッチの接点は、一般的に

  • a接点(ノーマルオープン(NO)接点と呼びます)
  • b接点(ノーマルクローズ(NC)接点と呼びます)
  • a接点とb接点をあわせた構造のc接点

などが使用されます。同じ接点方式であっても呼称はさまざまです。

a接点は、通常はOFF状態、つまり回路には電流が流れておらず、スイッチを切り替えるとON状態になり電流が流れる接点です。
b接点はこの逆で、通常は接点が繋がったON状態で、スイッチの切り替えを行うことで接点を離しOFF状態になる接点です。例えば異常時の緊急停止などに使われています。
そしてc接点は、通常はb接点と同じON状態ですが、スイッチの切り替えを行うと別の接点へ繋がり別の動作に切り替わる動作を行います。
a接点、b接点、c接点の違いをわかりやすくまとめたものが表1です。

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表1からもわかるように、トグルスイッチで使用されている「単投」とはa接点のことをいい、「双投」とはc接点のことをいいます。
表1のトグルスイッチ呼称に、「ON-OFF」という表記がありますが、これは図2のように単投、つまりトグルスイッチによってONとOFFを切り替える回路になります。例えば照明の入切の切り替えをするのも、この単投です。

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一方で、ON-ONは双投と同じ構造となっており、図3のように負荷を切り替えるのに使用します。明るさの切り替えや動作の強弱をつけることができます。例えば、通常はL2が点灯していますが、スイッチを切り替えることでL2を消灯し、L1を点灯させるような照明をイメージするとわかりやすいでしょう。

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階段の照明のように、上階と下階の2箇所で照明の入切を行う場合などに使用される回路は、図4のような「3路スイッチ」というものが用いられます。これはc接点の応用をしており、どちらのスイッチからでもON-OFFの対応ができるという構造をしています。

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図5はON-OFF-ONのタイプで、C接点(=双投)ですが、トグルスイッチが中央で停止できるためため、どちらの回路もOFFの状態にすることができます。この双投は、例えば換気扇や扇風機など強、弱、切を切り替えが必要なときに使用されています。

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最後に、極数について説明します。
まず「単極」は、1回路で構成されa接点またはb接点のいずれかを一つ持つ回路です。「2極」はa接点またはb接点が2組ある回路です。
図6は単極単投と2極単投の使用例を表示しています。図6の上は片切、図6下はOFFへの切り替えによって両側がOFFになるので両切とも呼ばれます。

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ちなみに、2極でかつc接点を持つもののことを2極双投といい、一度の切り替えで同時に複数の回路の開閉を行う際には、このような多極のスイッチを使います。

いかがでしたでしょうか?今回はトグル回路について、基本のポイントから多様性までを解説しました。

動きは一見単調なのですが、実は内部で複数の制御を行えるスイッチも存在しています。動作の原理など、ここでの解説をぜひ回路設計にお役立てください。

今回のキーワード

  • 接点:接点とは回路に電流を流すための接触点のことをいいます。
  • ON状態:ON状態とは回路が繋がり電気信号が流れて動作を行う状態をいいます。
  • OFF状態:OFF状態とは回路が遮断され電気信号が断たれ、動作を停止した状態をいいます。

 

 

 

 

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