お客さまからいただいた質問をもとに、今回は機器内接続コネクタの主な種類とその特徴をそれぞれ解説いたします。コネクタは様々な種類がありますが、それぞれの特徴をふまえて選ぶと、機器の小型化・薄型化が実現できます。是非お役立て下さい。
機器内接続のコネクタには、主に以下のようなコネクタが挙げられます。
1. カードエッジコネクタ
2. フラットケーブルコネクタ
3. 2ピーススタッキングコネクタ
4. FPC・FFCコネクタ
それぞれ特徴をご紹介していきます。
1. カードエッジコネクタ
基板と基板を直接それぞれの端(エッジ)で接続する1ピースコネクタです。カードエッジコネクタ基板は端に接点がついており、カードエッジコネクタに挿入することで接続します。基板から簡単にケーブル出しができ、使い勝手がよいというメリットがありますが、基板の反りや加工公差を考慮しなくてはならず実装が難しいという難点があります。
2. フラットケーブルコネクタ
フラットケーブルと呼ばれる細いケーブルを複数、平面状に束ねて、帯のようにしたケーブルで基板と接続するコネクタです。幅が狭いタイプのフラットケーブルはリボンケーブルと呼ばれることもあります。このコネクタは多くの場合、圧着(ケーブルを挟み込む接合法)と呼ばれる簡易な方法で接続を行います。フラットケーブルは平面状であるため折り曲げなどにも柔軟に対応できるというメリットもあるものの、ノイズを拾いやすいという難点もあります。
3. 2ピーススタッキングコネクタ
基板と基板を直接接続する2ピースコネクタです。各基板にそれぞれソケットとヘッダを実装し、それらを噛みこませて嵌合させることで接続します。デッドスペースが少なく、省スペースに貢献できるというメリットがあります。パナソニックのコネクタでは、基板対基板接続用コネクタ/基板対FPC接続用コネクタが、このタイプにあてはまります。
4. FPC・FFCコネクタ
柔軟に曲がるFPCやFFCで基板と接続するコネクタです。基板やモジュールの端からFPC・FFCを引き出し、コネクタへ差し込み接続します。FPCやFFCは非常に薄く柔軟で折りたたんだり曲げたりすることが可能なため、機器内の小さなスペースでの接続やヒンジ部分等を介した接続が可能というメリットがあります。
いかがでしたでしょうか?コネクタは回路と回路を接続する部品ですが、「思い通り接続したい!」という設計者の思いを実現するために多くの種類が出ており、非常に奥深い部品です。是非、基板設計時に様々なコネクタを比較してみてください。
次回は、パナソニックで取り扱っている、2ピーススタッキングコネクタとFPC・FFCコネクタをさらにくわしく解説いたします。