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リレー関連情報

投稿日:2012年12月02日 / 更新日:2023年11月29日

PhotoMOSリレーの入力電圧の考え方

メカニカルリレーからPhotoMOS®リレーへの変更をご検討の方へ、入力電圧上限の規定について解説します。

今回のキーワード
半導体:半導体とは電気をよく通す導体や、電気を通さない絶縁体の中間的な性質の物質をいいます。
  純粋な半導体を真性半導体といい電気を通しにくい性質をもちますが、不純物を混ぜることで、
  電気を通しやすくすることができます。半導体の材料で主なものはシリコンです。
半導体素子:半導体素子とは半導体を用いて作られた電子部品のことです。
  PhotoMOS®リレーはLEDやMOS-FET等の半導体素子で構成されたリレーです。

質問:メカニカルリレーからPhotoMOS®リレーへの変更を考えています。入力側には、何Vをかければよいのでしょうか?

答え:PhotoMOS®リレーに、メカニカルリレーのような電圧の規定はありません。 推奨値の電流が流れるように電流制限抵抗が必要です。 ( 電圧駆動タイプもあり)

 

1. PhotoMOS®リレーの内部構造

PhotoMOS®リレーは入力側のLED(発光ダイオード)と、出力側の光電素子(太陽電池)によって接点の開閉を行なうリレーです。
入力側にあるLEDは順方向に電流が流れると発光する半導体素子で、逆方向の電圧印加を想定した素子ではないため、交流での使用はできません。
また熱に弱く、高温になるほど劣化が速まるため、電流の推奨値が定められています。
そのため、推奨値の電流が流れるように回路に直列に抵抗を入れる必要があります(これを制限抵抗といいます)。
電流値が定格を超えた場合、LEDの劣化が起こります。
過電流の程度によっては配線が溶けて断線したり、LEDの破壊に至ることもあるため
必ず定格を超えないようにご注意ください。

 

20120216_1

2. 制限抵抗の計算方法

次に制限抵抗の計算方法について説明します。
電源電圧をV(V)、LEDの電圧降下をVF(V)、制限抵抗をr(Ω)とします。
PhotoMos®リレーの推奨電流は5~10mAなので、ここでは10mAを流すこと次の式が成り立ちます。

V=r(Ω)×0.01(A)+VF → r=(V-VF)÷0.01=100(V-VF)

LED電圧降下は1.1~1.5V程度です。周囲温度や電流値により数値がかわりますのでカタログを見て確認してください。

 

 いかがでしたでしょうか?
今回はPhotoMOS®リレーの入力電圧について解説しました。
是非、回路設計の参考にしてください。

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