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PhotoMOSリレー選定時に役立つ、参考データについて

作成者: RLY|Dec 12, 2025 2:14:23 AM

はじめに

PhotoMOSリレーは、半導体ならではの高信頼性・長寿命を持ちながら、幅広いアプリケーションに対応する多彩なラインアップを展開しています。

一方で、使用環境や周囲温度によって特性が変動するため、実際の使用条件下でどのように性能が変化するのかを把握することが重要です。

本記事では、PhotoMOSリレー選定時にぜひ活用いただきたい 「参考データ」 について解説します。

 

1. PhotoMOSリレー選定で重要な「参考データ」とは?

参考データとは、PhotoMOSリレーの仕様値(例:動作LED電流・負荷電流・オン抵抗など)が、使用条件に応じてどのように変化するかをグラフ化したものです。データシートの後半ページに掲載されています。

例:GU SOP4 1a(60–400 V / 0.1–0.8 A)では P.4以降 に記載があります。

 

PhotoMOSリレーのデータシートには、負荷電流、負荷電圧、オン抵抗などの代表値が記載されています。これらの多くは 周囲温度25℃における代表値 です。

しかし、実際の使用環境では温度や負荷条件が変化するため、25℃以外の環境でどのように特性が変動するのかを把握したいときに、役立つのが 参考データ です。

 

2 具体的な参考データ例について

参考データには様々な種類がありますが、ここでは代表的な3種類を紹介します。

(1) 負荷電流 - 周囲温度特性

このグラフは、周囲温度の変化によって負荷電流の定格値がどのように変化するかを示しています。

例:AQY212S

  • 20℃:負荷電流の定格値 500 mA

  • 80℃:負荷電流の定格値 300 mA 以下

 

(2) オン抵抗 - 周囲温度特性

このグラフは、周囲温度の変化によってオン抵抗がどのように変化するかを示しています。

例:AQY214S

  • 20℃:オン抵抗 30 Ω 以下

  • 80℃:オン抵抗 約40 Ω

 


(3) 動作時間 - LED電流特性

このグラフは、LED電流の大きさによって動作時間がどのように変化するかを示しています。

例:AQY212S

  • LED電流 10 mA:動作時間 約0.3 ms

  • LED電流 50 mA:動作時間 約0.1 ms
    (推奨動作LED電流:5–30 mA)

 


まとめ:PhotoMOSリレーが実際の使用条件下でどのように性能が変化するかを確認できます。

PhotoMOSリレーは、環境条件や使用状況に応じて特性が変動するデバイスです。
したがって、以下を押さえて選定することが重要です。

  • 定格値だけでなく参考データを必ず確認する

  • 実際の使用環境に合わせた評価も行う

PhotoMOSリレーを選定する際は、ぜひ参考データをご活用ください。