【PhotoMOS®通信】PhotoMOSリレー アプリケーション事例⑦:突入電流防止回路

今回の記事では、PhotoMOSリレーを用いたアプリケーション事例として、突入電流防止回路について紹介します。


突入電流防止回路とは?

突入電流防止回路とは、電源投入時などに発生する突入電流を抑制するための回路です。

突入電流とは、コンデンサーへの充電などにより、一時的に通常より大きな電流が流れる現象です。大きな突入電流が発生すると、部品への負荷が増加し、回路や電源に影響を与える可能性があります。

そのため、機器や回路の構成によっては、突入電流防止回路による対策が用いられます。

代表的な方式の一つに、プリチャージ用のスイッチ、抵抗、抵抗をバイパスするためのスイッチなどで構成される回路があります。

動作の流れとしては、まずプリチャージ用のスイッチをオンし、抵抗を介してコンデンサーへの充電を開始します。

充電開始時には大きな電流が流れやすいため、抵抗によって電流を抑え、回路への影響を低減します。

その後、コンデンサーの充電が進み、突入電流が落ち着いたタイミングで、スイッチにより抵抗をバイパスします。

抵抗に電流を流し続けると発熱による電力損失が発生するため、通常動作時には抵抗を介さない経路に切り替える構成が一般的です。

 

突入電流防止回路におけるPhotoMOSリレーの役割

PhotoMOSリレーは、プリチャージ用スイッチとして使用できる可能性があります。

2026-05-15

また、抵抗をバイパスするためのスイッチ用途にも適用できる場合があります。ただし、この用途ではプリチャージ用スイッチよりも大きな電流が流れるケースがあるため、必要な負荷電圧、負荷電流、オン抵抗、発熱条件などを考慮した選定が必要です。

 

突入電流防止回路にPhotoMOSリレーを使う3つのメリット

・高速なスイッチングが可能

PhotoMOSリレーはメカニカルリレーと比較して高速にオン動作しやすいため、コンデンサーへの充電制御を素早く開始できます。

・機器の長寿命化に貢献

PhotoMOSリレーは機械接点を持たないため、接点摩耗が発生しません。そのため、繰り返し動作が求められる用途において、長期的な安定動作に貢献します。

・機器の小型化に貢献

PhotoMOSリレーには、スリム形状で高電圧・高電流の開閉に対応したラインアップがあります。

例えば、Power SIL4 W3.5 mmタイプのAQZ206G2は、負荷電圧600V、連続負荷電流1.0Aに対応したPhotoMOSリレーです。機器の小型化や省スペース設計に貢献できる可能性があります。

 

まとめ

突入電流防止回路は、電源投入時などに発生する大きな電流を抑制し、回路や部品への負荷を低減するために用いられる回路です。

代表的なプリチャージ方式では、抵抗を介してコンデンサーを徐々に充電し、突入電流が落ち着いた後に抵抗をバイパスすることで、通常動作時の電力損失を抑える構成が用いられます。

PhotoMOSリレーは、機械接点を持たない半導体リレーであり、高速なスイッチングや長寿命、省スペース化に貢献できる可能性があります。そのため、突入電流防止回路におけるプリチャージ用スイッチなどの用途で、選択肢の一つとなります。

ただし、実際の回路設計では、負荷電圧、負荷電流、オン抵抗、発熱条件、回路構成などを確認したうえで、適切な製品を選定することが重要です。

 

 

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