今回のキーワード
- 実効値:実効値とは交流の電圧や電流の大きさを表す一種の平均値です。
- 負荷:負荷とは電気エネルギーを受け取り、消費するもののことです。
(例)モーター、ヒーター、電灯など
お客様からいただいたご質問をもとに、PhotoMOSリレーの選定方法(負荷電圧)を分かりやすくご紹介します。
皆さんがよく目にする負荷について、注意点もまじえて解説いたします。
質問:PhotoMOSリレーの仕様で負荷電圧(ピークAC)のところに100Vと記載している場合、AC100Vの負荷で使用しても問題ないでしょうか?答え:AC100Vでは使用できません。AC100Vの負荷でPhotoMOSリレーのを使用される場合は負荷電圧(ピークAC)400V以上を推奨します。 |
PhotoMOSリレーの仕様で絶対最大定格として記載されている負荷電圧は実効値ではなく、波高値(ピーク値)での表示です。負荷電圧(ピークAC)は波高値(ピーク値)をいいます。
通常の交流の場合、実効値と波高値の間には
「実効値=波高値÷√2」「波高値=実効値×√2」という関係があります。
一般的に、「AC100Vで使用」とは実効値が100Vであることを意味するため、波高値は100V×√2=141.4Vとなり、カタログに負荷電圧(ピークAC)100Vと記載されたPhotoMOSリレーの絶対最大定格を超えてしまいます。
加えて、半導体部品は、絶対最大定格を超えると内部素子を破壊するため、絶対に超えないように安全率(ディレーティングともいいます)を考慮しなければなりません。
ACでのご使用時の目安は、安全性を考慮して実効値の3~4倍程度の負荷電圧(ピークAC)のPhotoMOSリレーを選定されることをお勧めしています。
選定の際には、以下の表1を参考にしてください。
いかがでしたでしょうか?
今回は、PhotoMOSリレーの選定方法(負荷電圧)について解説しました。
ぜひ、回路設計の参考にして下さい。
「PhotoMOS®」、「フォトモス」、「PhotoMOSリレー」、「フォトモスリレー」はパナソニックの商標です。