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リレー関連情報

投稿日:2013年12月12日 / 更新日:2023年12月21日

PhotoMOSリレーの最小負荷電流の考え方

PhotoMOSリレーにおける、「最小負荷電流」の考え方について解説します。

お客様からいただいた質問をもとに、PhotoMOSリレーについて分かりやすくご紹介します。今回は、PhotoMOSリレーにおける、「最小負荷電流」の考え方についてご紹介します。不安や疑問の解消に、ぜひお役立てください。

今回のキーワード

  • 最小負荷電流:最小負荷電流とは正常に負荷開閉ができる最小の負荷電流です。
  • 負荷電流:負荷電流とは負荷に流れる電流のことです。

質問:メカニカルリレーの場合、負荷の制御に関して最小負荷電流の規定がありますが、PhotoMOSリレーにはその規定がありません。最小負荷電流はどうなりますか?

答え:PhotoMOSリレーには最小負荷電流の数値の規定はありません。

PhotoMOSリレーに最小負荷電流の数値の規定はありませんが、開路時の漏れ電流(リーク電流)に注意する必要があります。PhotoMOSリレーは半導体素子で構成されており、開路時に1次側がONをしていなくても2次側(出力側:メカニカルリレーでいう接点側)が開路時(OFF時)に電圧が印加されると微弱な電流が流れます。メカニカルリレーには無いこの電流を、「開路時漏れ電流」といいます。電気が電気回路の外へ漏れ出す「漏電」とは別の現象ですので、混同しない様に気をつけてください。

2次側が閉路時(ON時)に流れる負荷電流を開路時漏れ電流に近い大きさでご使用の場合、ON時とOFF時の負荷電流差が小さいために、負荷電流の入り切りを制御できない(入り切りの判定ができない)ことになります。そのため、負荷電流は閉路時の漏れ電流よりも大きな電流になるように気をつけなければなりません。
また、周囲温度が高いときに開路時漏れ電流は大きくなるので、微小負荷電流での使用時には周囲温度の考慮も必要です。
図1は25℃における漏れ電流の一例です。

20131212_1

昨今、環境保護の観点からこのような半導体の漏れ電流による電力消費量は、できるだけ少なくすることが要求されています。一般のSSRでは開路時漏れ電流は数mAありますが、PhotoMosリレーの場合は最大負荷電圧の印加時でも1μA以下となっています(図2)。
※ 10nA以下、10μA以下のタイプもあります。それ以下をご要望の際はご購入経由で当社へのご連絡をお願いいたします。

20131212_2

いかがでしたでしょうか?今回は、最小負荷電流の考え方について解説しました。是非、回路設計の参考にしてください。

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