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リレー関連情報

2015年01月15日

リレーの感動・開放電圧の周囲温度特性

リレーの感動電圧・開放電圧の周囲温度特性について解説します。

お客さまからいただいた質問をもとに、今回はリレーの感動電圧・開放電圧の周囲温度特性について解説をします。ぜひ、回路設計時の、リレー選定の情報としてお役立てください。

質問:カタログには感動・開放電圧の条件として20℃と記載されていますが、温度が高くなるとどのように変化するのでしょうか?

答え:感動・開放電圧の値も高くなります。

 

 周囲温度が高くなると、感動電圧、開放電圧は高くなり、周囲温度が低くなると、感動電圧、開放電圧は低くなります。これはコイルの抵抗が温度により変化するためです。 基本的に、リレーはコイルに流れる電流により動作します。したがって、感動・開放電圧は コイル抵抗によって決まります。何故なら、以下の関係式があるからです。

I=V/R   (オームの法則) 

1. 無極リレーの場合

 図1は無極リレーの周囲温度特性を示したものです。 このグラフは周囲温度20℃のときの感動・開放電圧を基準に、周囲温度による感動・開放電圧 の変化を表しています。 周囲温度±1℃に対し、コイル抵抗は±0.4%変化します。 従って、感動・開放電圧もほぼその割合で変わります。 例えば60℃では、20℃のときと比較して感動電圧は16%ほどまで高くなっていることがわかり、 -20℃では16%ほど低くなることがわかります。 周囲温度20℃を基準とし、コイル抵抗をR20とすると、周囲温度t℃の時、コイル抵抗Rtは 次式で表されます。

Rt=R20{1+0.004×(t-20)}

panasonic-blog-31_01_fix

2. 有極リレーの場合

図2は有極リレーの周囲温度特性を示したものです。 永久磁石の温度特性が作用します。使用する永久磁石によって異なりますが、一般的には感動電圧は、無極リレーの約1/2程度の変化率となり、開放電圧は無極リレーと同等かやや大きくなる傾向があります。

 

panasonic-blog-31_02_200_fix.ai

 いかがでしたでしょうか、リレーの感動・開放電圧の周囲温度特性について解説しました。温度特性は抵抗値の変化に準ずるもので、使用する際の周囲温度によって、感動・開放電圧は変わります。ぜひ今回の解説で、周囲温度特性がリレーにどういった変化をもたらすのかを理解し、回路設計時のリレーの選定にお役立てください。

今回のキーワード

  • 感動電圧:動作電圧のことでコイルに徐々に電圧を印加をしたとき、リレーが動作開始する電圧のことをいいます。
  • 開放電圧:復帰電圧のことでコイルに定格電圧を印加後電圧を下げ、復帰状態(初期状態)になる電圧のことをいいます。
  • 印加:印加とは電圧をかけることをいいます。
  • 無極リレー:無極リレーとは、電磁石と接点で構成され、入力(コイル端子)に極性がありません。
  • 有極リレー:有極リレーとは、永久磁石が組合わされ、電磁石と永久磁石の相互作用時磁気効率を高めています。コイル端子に極性(+,-)があります。
 

谷口

パナソニック株式会社制御機器コールセンター所属。久留米高専電気工学科卒業後、松下電工株式会社(現・パナソニック)へ入社。25年間の制御部品営業を経て現部署へ。 趣味:サイクリング、登山、マラソン、天体観測

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