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検知/計測/制御関連情報

投稿日:2013年03月06日 / 更新日:2017年06月12日

タイマのオンディレーとオフディレー動作

タイマーの「オンディレー」と「オフディレー」という動作の概要や違いについて解説します。

お客様からいただいた質問をもとに、今回は制御機器のなかでも、タイマについてご紹介します。「オンディレー」と「オフディレー」という動作の概要や違いについて解説していきますので、ぜひ理解を深めて、疑問の解消にお役立てください。

質問:タイマにオンディレー動作とオフディレー動作という2種類の動作がありますが、それぞれどう違うのですか?
 

答え:「オンディレー動作」は、タイマの入力をONにしてから、設定した時間経過後に出力をONにするという動作をします。「オフディレー動作」は、入力と同時に出力がONし、入力をOFFにした時点から、設定時間経過後に出力をOFFにするという動作をします。

 

1. オンディレー動作

まず、オンディレー動作について解説をします。図1をみると、電源をONし、設定した時間経過後に出力(出力信号)がONになっているということがわかります。そして、電源がOFFになるのと同時に出力もOFFになっています。電源回路または入力回路に所定の入力を加えた時点から、設定した時間の経過後に出力をONし、入力信号のOFFと同時に出力側もOFFする動作のことをオンディレー動作といいます。
押しボタン式の信号機はスイッチを押すと一定時間後に青に変わります。これはオンディレー動作で制御されています。

20130306_1

2. オフディレー動作

続いてオフディレー動作について解説をします。図2をみると、電源をONするのと同時に出力もONしています。そして、入力がOFFになっても出力はONのままで、設定された時間が経過するとOFFになる動作をしていることがわかります。電源回路または入力回路に所定の入力を加えると同時に出力側をONし、入力信号をOFFにしたときから設定した時間の経過後に出力をOFFする動作のことをオフディレー動作といいます。
トイレの換気扇は照明が消えたあと一定時間は動作しています。これはオフディレー動作で制御されています。

20130306_2

いかがでしたでしょうか?今回は、タイマのオンディレー動作とオフディレー動作について、基本的な動作と概要を解説しました。どちらも時間差での制御が必要なときに使用します。ぜひ回路設計の参考にして下さい。

今回のキーワード

  • ディレー:今回登場したオンディレー/オフディレーの「ディレー」という言葉は、英語の「Delay(=遅らせる)」という意味です。
  • 入力:入力とは電源からの電気信号を回路へ送ることをいいます。

谷口

パナソニック株式会社 制御部品・電子デバイス コンタクトセンター所属。久留米高専電気工学科卒業後、松下電工株式会社(現・パナソニック)へ入社。25年間の制御部品営業を経て現部署へ。 趣味:サイクリング、登山、マラソン、天体観測

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